肉道場入門
2019/06/19
【肉道場入門!】下町・曳舟で出会った「湖南料理」の名店 「飲茶料理 飛輝」
★絶品必食編飲食店を巡っていると、たまに大当たりを引くことがある。しかも実は、もう結構長いこと営業していたりして、そのたびに気づかぬ不明を恥じたりもするのだが、つい先日、下町・曳舟(ひきふね)で飛び込んだ中華料理店で年に一度あるかないかという、大当たりを引いた。店名は「飲茶料理飛輝(フェーフェー)」2019/06/19夕刊フジ詳しく見る
2019/06/04
【肉道場入門!】「揚げたて・炊きたて・とじたて」の究極カツ丼! 有楽町「あけぼの」
★絶品必食編よく蕎麦食いの人が「挽きたて・打ちたて・茹でたて」の「三たて」がいいなんてことを言う。でもカツ丼だって「揚げたて・炊きたて・とじたて」の「三たて」がいい。東京・有楽町は交通会館の地下にある「あけぼの」では、毎日コシヒカリを2升炊きの羽釜で8回炊き上げる。もちろんかつも注文ごとの揚げたてで2019/06/04夕刊フジ詳しく見る
2019/05/21
【肉道場入門!】旅のお供に作りたて「ハンバーグナポリタン」 JR仙台駅「ハチ」
★絶品必食編新幹線の旅に「できたて」を持ち込むと気分がアガる。駅弁にも加熱式があるが、冷めたものを温めるよりも、やはり「作りたて」がいい。だが混雑する東京駅では温かい弁当自体、入手困難だし、最近、新大阪駅などでは、匂いが漂いがちな豚まんやたこ焼きファンが肩身の狭い思いをしているという。なんとも世知辛2019/05/21夕刊フジ詳しく見る
2019/05/01
【肉道場入門!】“沖縄飲み”のシメはステーキ! 「ジャッキーステーキハウス」
★絶品必食編沖縄は不思議の島だ。何せ酒を飲んだ後に、ラーメンやそば・うどんではなく、ステーキで締めるのだ。深夜営業の喫茶店やスナックにも、当然のようにステーキがメニューにある。その代表格が沖縄本島の「ジャッキーステーキハウス」。創業は沖縄返還前の1953年で、朝11時の開店から日付が変わる深夜まで行2019/05/01夕刊フジ詳しく見る
2019/04/10
【肉道場入門!】男なら己の手で! “極上”ラムチョップの焼き方
★絶品必食編ひと口に「焼肉」と言っても、地方ごとにその色は違う。ジンギスカンの本場、北海道では、羊肉を注文できる焼肉店も多い。骨付きのラムチョップを頼める店だって珍しくないし、ススキノあたりには深夜営業の焼肉店も多い。しかし内地の人間にとって骨付きで分厚くカットされたラムチョップは少しばかり高いハー2019/04/10夕刊フジ詳しく見る
2019/04/02
【肉道場入門!】がっつり肉を食べたい…運転中の“肉欲”を満たす「八王子ラーメン」
★絶品必食編「がっつり肉を食べたい」。クルマで高速道路を走っていて、そんな欲望に駆られたときのなだめ方は難しい。目的地までの間、高速を降りるわけにもいかず、さりとてサービスエリアのステーキに期待するのも…だが中央高速道路の石川パーキングエリア(東京都八王子市)には、そんな肉欲を満たすことのできる麺が2019/04/02夕刊フジ詳しく見る
2019/03/26
【肉道場入門!】いつまでもあると思うな名店の灯 あの「しゅうまい」はもう食べられない… 東京・小伝馬町「HALE WILLOWS」
★絶品必食編また名店の灯が消えた。実は4月20日の閉店が告知されていたので「その前に!」という原稿を書くつもりだったが、残念なことに閉店が3月11日に前倒しされ、のれんを畳んでしまった。その事実の周知も含めてここに記しておきたい。東京・小伝馬町の「HALEWILLOWS(ハレ・ウィローズ)」というと2019/03/26夕刊フジ詳しく見る
2019/03/08
【肉道場入門!】“聖地”三重県松阪市の回転焼肉! 「一升びん」宮町店
★絶品必食編あちこちの飲食店を巡っていると、ときどき不思議なスタイルの店に出くわす。松阪牛の聖地、三重県の松阪市にもそんな店がある。地元を中心としたローカルチェーン「一升びん」宮町店だ。なぜ店舗を限定するか。同チェーンでも、この店だけが全国でも稀有な回転焼肉という業態を備えているからだ。店内は一般席2019/03/08夕刊フジ詳しく見る
2019/02/26
【肉道場入門!】復権の兆しを見せる「タレ焼肉」の急先鋒! 高田馬場「たれ山」
★絶品必食編いつからか、焼肉における「塩」が偉くなった。確かに味の構成はシンプルになる分、素材の味はわかる。だが僕は食事で「味を分かりたい」のではない。「おいしいものが食べたい」のだ。昨年後半から複数の新店が開店し、「タレ焼肉」に復権の兆しがある。その急先鋒のひとつが10月にオープンした東京・高田馬2019/02/26夕刊フジ詳しく見る
2019/01/17
【肉道場入門!】選び抜かれた超一線級のホルモン肉 東京・足立「スタミナ苑」
★絶品必食編“ありえない仕事”もあるものだ。焼肉店最大の課題は仕入れだ。うまい肉を仕入れ、適切な仕事をすれば客はついてくるはずだ。しかしそんな単純なことが実は難しいのが焼肉業界でもある。特に良質な内臓肉は店と業者との信頼関係なしには仕入れることができない。この手の話で必ず思い出されるのが、創業半世紀2019/01/17夕刊フジ詳しく見る
2018/12/27
【肉道場入門!】いつかまたこの味に… 池波正太郎が愛した「慶楽」
★絶品必食編またひとつ店の灯が消える。東京・有楽町のガード沿いにある中華の老舗「慶楽」だ。1950(昭和25)年創業の広東料理を出す老舗で吉行淳之介や池波正太郎といった昭和の作家がひいきにしていた佳店である。名物メニューも無数にある。一般的には春巻(メニュー名は「海老巻揚」)の名店として知られるが、2018/12/27夕刊フジ詳しく見る
2018/12/18
【肉道場入門!】肉そば好きにはたまらない、満足感にひたれる一杯 東京・虎ノ門「ごん」
★絶品必食編実は結構そばが好きだ。それも立ち食いそばが大好きだ。初めての店で注文するのはもりそばで、2回めは肉そばを注文する。だが、その結果どこか寂しい気持ちになってしまう。現れるのは申しわけ程度の肉ということが多いからだ。しかも「肉大盛り」のできない店が多い。嗚呼…。だが、東京・虎ノ門で見かけた「2018/12/18夕刊フジ詳しく見る
2018/11/27
【肉道場入門!】シューマイのうまい店にハズレなし! 老舗焼鳥店の精肉の味、東京・吉祥寺いせや総本店
★絶品必食編「とりあえずシューマイ!」というフレーズがどれくらい一般的かはさておき、「シューマイのうまい店にハズレなし」という格言をここに書き残しておきたい。それほどシューマイは店選びの指標になりうる存在だ。東京・吉祥寺の名物焼鳥店と聞けば、誰もが名前を挙げるであろう「いせや総本店」。いわゆる“安ウ2018/11/27夕刊フジ詳しく見る
2018/11/22
【肉道場入門!】台湾で食べた鶏の丸焼き「桶仔鶏」の香ばしさ
★絶品必食編台湾グルメと言えば、“粉もの”の印象が強いが、実は肉料理も実に旨い。朝市では解体されたての豚肉が部位ごとに並べられ、仕分け後の内臓も吊るされていたりする。振り向けば、羽根をむしられた首つきの丸鶏がずらり。実は庶民の肉食文化という意味では、台湾は日本よりもはるかに肉に親しんでいる。先日、台2018/11/22夕刊フジ詳しく見る
2018/11/13
【肉道場入門!】“名店修行”が生んだ締めの「きじ丼」 東京・荒木町「焼鳥 多喜」
★絶品必食編言うまでもなく、焼鳥店の生命線は「焼き」である。だから焼きの上手い焼鳥店を見つけるとつい顔がほころんでしまう。今年4月、東京・荒木町にオープンした「焼鳥多喜」。西麻布と赤坂の「鳥よし」で足かけ16年間、修行を積んだ滝澤文康氏が開いた焼鳥店だ。修行は裏切らない。この主人の焼きにはおよそ新店2018/11/13夕刊フジ詳しく見る
2018/11/07
【肉道場入門!】“天才”の真骨頂! スパイス香る逸品「チキンピクルス」
★絶品必食編飲食業でも各ジャンルにレジェンドが存在する。そして花柳界…ならぬ「カレー界」におけるレジェンドと言えば、『初台スパイス食堂和魂印才たんどーる』(東京都新宿区)の店主、塚本義重シェフは外せない。そしてたんどーるの看板肉メニューからこの一皿も欠かせない。「チキンピクルス」ものすごく大ざっぱに2018/11/07夕刊フジ詳しく見る
2018/10/31
【肉道場入門!】鼻へ抜ける野趣あふれる香り 目白・旬香亭の「ラムカツ」
★絶品必食編肉の揚げ物と言えば、トンカツをはじめ、定番があれこれ思い浮かぶ。だが逆に言うと、メニューとして驚くような肉の揚げ物に出合うことはなかなかない…。と思っていたら、今年、生まれて初めての揚げ物体験をした。「ラムカツ」だ。数年前から東京・目白にある洋食レストラン「旬香亭」でたまに揚げ物会を開催2018/10/31夕刊フジ詳しく見る
2018/10/16
【肉道場入門!】祝連載100回! 上や特上に引けを取らない、スタミナ苑の「並」
★絶品必食編気づけばこの連載も100回目のようである。となれば、やはり特別な「肉」を紹介しなければ…。そう考えたときに真っ先に思いつくのがこの「並」である。鹿浜の名焼肉店「スタミナ苑」(東京都足立区)。以前、深夜の営業終了後に仕込む同店の「煮込み」を紹介したことがあるが、今回は堂々と「焼肉」のメニュ2018/10/16夕刊フジ詳しく見る
2018/10/11
【肉道場入門!】ボリューム満点! ガツンと旨い「菱田屋」の生姜焼き
★絶品必食編「注文の難しい料理店」という店があるもので、この行列店に来るといつも悩む。京王井の頭線、駒場東大前駅の定食店「菱田屋」(東京都目黒区)。東大生の胃袋を満たし続けて100年以上。数々のテレビや雑誌で紹介され、近年は『菱田屋の男メシ!』(オレンジページ刊)というレシピ本まで出版されている。こ2018/10/11夕刊フジ詳しく見る
2018/10/02
【肉道場入門!】“特別な場所”でだけ味わえる「カツサンド」 これ以上ないほど精妙な揚げ加減
★絶品必食編カツサンドにあれほどの衝撃を受けることは、きっともうないだろう。そう思えるようなカツサンドが東京・銀座のバーにある。肉の断面はほのかな薄桃色。これ以上ないほどの精妙な揚げ加減で、表面にうっすらとにじんだ水分は肉の内部にどれほどの肉汁をたたえているか表している。使っている肉は厳選したもち豚2018/10/02夕刊フジ詳しく見る
2018/09/27
【肉道場入門!】そばの上に巨大トンカツ! 東京・飯田橋「翁庵」の「かつそば」
★絶品必食編ふと食べたくなったが最後、脳裏にこびりついて離れなくなる食べ物がある。それは時に揚げ物であり、時に麺である。持ち前のカロリーのせいか罪悪感を漂わせる食べ物だ。そして老舗と呼ばれる店では、食べ手のわがままがメニュー化され、そのまま名物となった皿も少なくない。「かつそば」--。この珍妙な一杯2018/09/27夕刊フジ詳しく見る
2018/09/19
【肉道場入門!】日替わり&売り切り御免、部位ごとに注文できる「塊肉」 東京・三宿「炭焼喰人」
★絶品必食編「肉」という言葉には、不思議な響きがある。精肉店で「肉」を求めるときと、給料日に「肉行こうよ!肉!」では指すものが異なるのだ。前者は広義の食肉を指し、後者は狭義の「焼肉」を指す。とかく日本語は難しい。そして本日紹介するのは後者--焼肉である。東京の国道246号、三宿(みしゅく)交差点近辺2018/09/19夕刊フジ詳しく見る
2018/08/07
【肉道場入門!】九州のハムカツ&唐揚げを炭酸でグイッ “選手層”にスキなし「酒井商会」
★絶品必食編現代の東京の飲食店は大変だ。うまさに加えて何かの「+α」がなければ、生き残りすら危うい。一方で腕と感性を正しく磨き、たちまち行列店となる店もある。今年、渋谷警察署の裏の雑居ビルにオープンした「酒井商会」はそんな「新・人気店」の好例だ。選り抜いた酒があり、工夫を凝らした料理がある。デートや2018/08/07夕刊フジ詳しく見る
2018/07/03
【肉道場入門!】堂々400グラム! 本場で食べてほしい、新潟『せきとり』のカレー味「半身から揚げ」
★絶品必食編地方でうまいものに出合うと、つい「東京に進出してくれないものか」と考えてしまうことがある。新潟駅から車で10分ちょっとのところにある、「せきとり」(新潟市中央区)のから揚げを食べたときにもそんなことを考えてしまった。カレー味のから揚げである。それも骨付きで約400グラムという堂々たるサイ2018/07/03夕刊フジ詳しく見る
2018/06/26
【肉道場入門!】好事家垂涎の生肉 熟成肉専門ビストロ「ル・セヴェロ」(東京・西麻布)
★絶品必食編2年前にパリからやってきた熟成肉専門ビストロ「ル・セヴェロ」(東京・西麻布)。フランス産や国産牛のドライエイジングビーフのステーキが看板メニューの名店だが、そのほかに常連が必ず注文する「ステーキ」がある。といっても、ジュウジュウと音を立てて焼かれた肉ではない。生肉を細かく刻んだ「タルタル2018/06/26夕刊フジ詳しく見る
2018/05/09
【肉道場入門!】ライスもビールも進む! 岡山の“常食”デミカツ丼
旅先で食事を選べるときは、地元の人が口にする“常食”を選ぶようにしている。食は暮らしの根幹を支えるもの。日常の食風景に触れることで、その地域の文化がうっすらとでも見えてくる。では岡山では何を選ぶか。とんかつだ。岡山のとんかつは一風変わっている。「ソース」で食べるのは同じだが、そのソースがドミグラスソ2018/05/09夕刊フジ詳しく見る
2018/05/02
【肉道場入門!】名物にうまいもの“あり” 地域産品の三重奏!「十勝清水牛玉ステーキ丼」 名称から食材まで細かくルール設定
「名物にうまいものなし」と言ったのは誰だったか。一昨年、北海道を襲った連続台風で国道274号の日勝峠が大崩落を起こし、道央と道東を結ぶ北海道の大動脈は1年以上にわたり、通行止めとなった。その日勝峠の道東(十勝)側、清水町には名物がある。町おこしを目的として立ち上げられた名物には「?」と思わせられるも2018/05/02夕刊フジ詳しく見る
2018/04/03
【肉道場入門!】伴天連の台頭と秀吉の変節 日本史からしばらくの間、姿を消した牛肉食
大化の改新(646年)以降、長く肉食から遠ざかっていた日本人にとってほんの少しだけ肉食に追い風が吹いた瞬間があった。戦国時代末期から安土桃山時代の初頭のごくわずかな期間である。1549年、フランシスコ・ザビエルが来日し、その後続々とキリスト教と宣教師たちが日本へと上陸した。キリスト教は食の禁忌が非常2018/04/03夕刊フジ詳しく見る
2018/03/28
【肉道場入門!】牛肉史に刻まれるべきドラマ 75歳老士に贈る大石内蔵助の心遣い
表向き肉食が禁じられていた江戸時代であっても、中期以降ともなると肉食の記録も目につくようになる。牛肉食の記録の嚆矢(こうし)となるのは元禄時代(1688~1704年)、赤穂浪士の大石内蔵助が四十七士最年長の堀部弥兵衛に出した次の手紙だ。「進上致し候彦根産黄牛(あめうし)の味噌漬、養老品故其許には重疊2018/03/28夕刊フジ詳しく見る
2018/03/20
【肉道場入門!】徳川時代の彦根藩 武具、馬具の調達で肉食発達するワケ
江戸時代までの日本は、牛や豚などの肉食は禁じられていた。だがすべての日本人が忠実にその禁を守っていたわけではない。例えば近江牛のお膝元として知られる彦根藩(現在の滋賀県)は、江戸時代前期から牛の味噌漬けを作り、将軍家などに献上してきたという記録が残されている。そして幕末から明治維新にかけて、牛肉食の2018/03/20夕刊フジ詳しく見る
2018/03/14
【肉道場入門!】「牛は西国」鎌倉時代の文献が示すルーツ 国産牛の特徴が記された巻物『国牛十図』
関西で「肉」と言えば当然のように牛を指すが、文献をめくると、その端緒は鎌倉時代にまで遡(さかのぼ)る。鎌倉時代の終わりに描かれた『国牛十図』。当時の国産牛の特徴が記された巻物だ。特徴といっても、あくまで農耕用。「腰背ともども丸々として頑健である」(但馬牛)といった記述のみで、味わいについての記載はな2018/03/14夕刊フジ詳しく見る
2018/02/28
【肉道場入門!】大阪発“安ウマ”串カツの人気と苦悩 環境に翻弄され上げづらい価格、カウンター内からはボヤキの声
肉食の形は全国さまざま。それでも明治の文明開化以前から、肉食(特に牛肉食)に長く親しんだ関西には、肉の食べ方のバリエーションに一日の長がある。その象徴が庶民食の代表である「串カツ」だ。一口サイズに切った肉などを串に刺し、バッター液(卵、小麦粉を牛乳などで溶いた液)にくぐらせ、目の細かいパン粉につけて2018/02/28夕刊フジ詳しく見る
2018/02/03
【肉道場入門!】徳川慶喜は豚肉好きで子だくさん 薩摩の黒豚を何度もおねだり「困ったものです」
国史において豚肉を語るとき、欠かせない人物がいる。「豚一様(ぶたいちさま)」と呼ばれた徳川幕府最後の将軍、徳川慶喜である。実父である水戸藩の九代藩主・徳川斉昭は牛肉好きだったが、同じ肉好きでも慶喜は豚肉に傾倒していた。「豚肉が好きな」「一橋家出身」だから「豚一様」。家来衆から密かにそう呼ばれたという2018/02/03夕刊フジ詳しく見る
2018/01/04
【肉道場入門!】「肉の常食化」でわかりやすいブームなし 2017年は脱“肉食後進国”の年
暮れも押し迫ってきた。今回は2017年の肉事情を振り返っておきたい。今年のキーワードは「肉の常食化」だ。誤解を恐れずに言えば、今年はわかりやすいブームはなかった。少し前の例で言われたような「熟成肉」「赤身肉」といったキーワードがひとり歩きすることも少なくなった。少し前「新業態!」としてもてはやされた2018/01/04夕刊フジ詳しく見る
2017/12/16
【肉道場入門!】リスクある豚の生肉、回避の目安は63度3分 ローストポークを作ろう
本連載で以前、「アメリカではロゼ色の肉を提供できるような温度まで豚肉の加熱基準を引き下げた」という話を書いた。その昔、アメリカにおける豚肉の加熱基準は「(内部温度を一瞬でも)71度まで上げる」だったが、2011年に「63度3分」に改定された。そして飼料管理された現代の豚の精肉であれば、日本国内でもこ2017/12/16夕刊フジ詳しく見る
2017/12/02
【肉道場入門!】家庭で作れる♪衣がカリッ、中身がジュパァッの鶏から揚げ 「加熱時間の分割」が大事
年末が近づくと、ホームパーティーから忘年会まで、さまざまな宴の席に居合わせる機会が多い。そんな席でもっとも巡り合うメニューは何か。から揚げである。居酒屋などの飲食店では揚げ物は同時に大量調理ができることから、重宝がられるし、家庭でも鶏のから揚げは、ボリュームがあり、人気も高い。ただし、家庭のから揚げ2017/12/02夕刊フジ詳しく見る
2017/11/15
【肉道場入門!】維新が生んだ名古屋コーチン 元武士の兄弟が確立した養鶏事業
牛肉食が明治維新の文明開化を象徴する肉食文化だとするならば、養鶏は、職業選択の変革を象徴する、“肉職”文化を構築したと言えるのかもしれない。明治維新の廃藩置県により、禄(ろく=給与)を離れた士族には、生活に困難を来す者も出現し始めた。そこで名古屋、金沢、鹿児島などの大藩では、産業に関する講習が開かれ2017/11/15夕刊フジ詳しく見る
2017/10/18
【肉道場入門!】ジンギスカン、あなたは後づけ派?漬け込み派? 北海道の「ふたつの味」
北海道の「ジンギスカン」には大きく分けるとふたつの味がある。肉をそのまま焼き、つけダレの味で食べる後づけ系と、肉をあらかじめ甘辛いタレに漬ける漬け込み系の2系統だ。道央の札幌から道南にかけて普及した後づけ系の聖地は、札幌市豊平区。種羊場のあった月寒(つきさむ)はその昔、「ツキサップ」と呼ばれていた。2017/10/18夕刊フジ詳しく見る
2017/10/10
【肉道場入門!】北海道のジンギスカン誕生秘話 戦前から羊肉普及で「成吉思汗鍋」料理の試食会開催
前回、大阪の鶴橋などを例に挙げて、“焼肉の聖地”の話をしたが、全国には実に多様な肉焼きの文化がある。例えば、北海道のジンギスカンだ。全国的にも羊肉を使った料理がここまで土着的な人気を獲得している地域は珍しいが、その背景には北海道の開発の歴史にまつわる理由がある。まず明治維新に際して、北海道は「日本」2017/10/10夕刊フジ詳しく見る
2017/09/21
【肉道場入門!】博識の福沢諭吉ですら間違えた「カツ」 難関だった異文化の“食を知る”こと
「カツ」について日本の文献をたどると、福沢諭吉にたどり着く。1860(万永元)年に出版された福沢の訳書『増訂華英通語』に「吉列」という単語が登場する。『華英通語』とは、清の子卿の記した中国人商人向けの中国語と英語を照らし合わせた英会話学習書のようなもの。中華圏では「吉列」はカツを指す。実際、画像検索2017/09/21夕刊フジ詳しく見る
2017/09/12
【肉道場入門!】とんかつ起源に仰天の新説!? 明治21年出版のレシピに技法が紹介されていた
前回、「カツ丼」の話を書いたが、最近、とんかつが元気だ。先日、山本益博氏やマッキー牧元氏が『東京とんかつ会議』(ぴあ)という書籍を上梓した。BS-TBSでは同名の番組も放送されているが、共著者の河田剛氏も含めた3人で東京中のとんかつ店を食べ歩き、採点するという企画である。かようにも盛り上がるとんかつ2017/09/12夕刊フジ詳しく見る
2017/08/29
味つけだけじゃない!異タンの牛タン大国・日本 部位の特徴ごとにカットするこだわり
【肉道場入門!】肉を焼く技術について、日本はまだ遅れているという話は本稿でも何回かしてきた。近世まで肉食が解禁されていなかったのだから、そのこと自体は無理もない。だが、例外もある。牛タンだ。焼肉も含めた「牛タン焼き」については、日本は先進国と言っていい。少し前、仙台牛タンについて本稿でも触れたが、日2017/08/29夕刊フジ詳しく見る
2017/08/23
ステーキの「正しい焼き方」新常識は本当か 従来の逆張り手法、「狙い」が曖昧なことも
【肉道場入門!】この数年、肉の焼き方の常識が変わり続けている。ステーキなどはその代表選手だろう。例えば昭和の頃のステーキの焼き方といえば「常温に戻した肉に塩・胡椒をする」「強火にかけたフライパンに牛脂やバターを入れて焼く」「ひっくり返して、少し焼いたら濡れ布巾でフライパンを冷まし、フタをして弱火で蒸2017/08/23夕刊フジ詳しく見る
2017/08/15
肉汁ジュワッ!本場の「手羽から」を作ろう 夏のシュワッとした飲み物にピッタリ
【肉道場入門!】ビールにサワーにハイボール。夏はシュワッとした飲み物がいい。さて今日はどんな肉を合わせようか…。定番の鳥のから揚げもいいが、ちょっとこの季節には衣が重い。というわけで、今回は衣の軽い手羽先のから揚げのレシピを紹介したい。それも手羽先のから揚げの本場、名古屋の専門店の味に近づけるよう、2017/08/15夕刊フジ詳しく見る
2017/08/09
ペリーを苦しめた牛肉ロス 「僅かばかりの牛が居るけれども、牛は荷を運ぶ獣としてだけ…」
【肉道場入門!】明治の文明開化の頃まで「表向き」日本人は肉を食べてこなかった。--というフレーズをこの連載で何度か使ったが、実際のところ、江戸時代までは一部の好事家を除いて、“ご禁制の品”という位置づけで、肉食は多くの人にとって「ありえない」という代物だった。例えば幕末、ペリーが浦賀や下田に来航し、2017/08/09夕刊フジ詳しく見る
2017/08/01
文明開化の象徴「牛鍋」はなぜ消えた? きっかけは関東大震災
【肉道場入門!】前回まで1932(昭和7)年に新聞紙上で起きたすき焼き論争について触れたが、明治維新の頃は、仮名垣魯文の『安愚楽鍋』で「牛鍋食はねば開化不進奴(ひらけぬやつ)」と書かれるほど、「牛鍋」は文明開化の象徴だった。「牛鍋」から「すき焼き」への呼称の移り変わりの早さは日本人がいかに新しい「食2017/08/01夕刊フジ詳しく見る
2017/07/25
すき焼、語源は「くは焼、すぎ焼」? 作り方から名の由来、使う肉まで千差万別
【肉道場入門!】まるで今で言うネット炎上のようなやりとりが、1932(昭和7)年10月の朝日新聞東京版の読者投稿欄で繰り広げられた「すき焼き論争」だ。匿名による上から目線、しかも眉唾もののすき焼き論(18日)の掲載に始まり、翌週、読者からの「すき焼の弁--来歴と実際の食べ方」(25日)という反論投稿2017/07/25夕刊フジ詳しく見る
2017/07/20
すき焼きは「鋤焼き」? 割り下派“通人”に投稿欄で反論
【肉道場入門!】すき焼きには、人の数だけ流儀がある。前回は1932(昭和7)年10月18日付の朝日新聞東京版に掲載された「通人がきめたすき焼のコツ」という記事について紹介した。概要を説明すると、(1)「通人」が誰か不明(2)割り下を先に入れ、砂糖、酒、醤油を入れるという二重の味つけ(3)材料はチビチ2017/07/20夕刊フジ詳しく見る
2017/07/14
ネットなき時代の炎上!昭和7年のすき焼き論争 発端は1本の記事
【肉道場入門!】すき焼きの流儀は家の数だけある。例えば味つけひとつとっても、東は割り下を使い、西は直接砂糖や醤油を入れる。そのほか玉ねぎか長ねぎか問題や、白菜を入れるか入れないか論争など、さまざまな流儀や説が現代では戦わされている。しかし情報インフラが未発達だった頃は違う。昭和初期、全国紙ですき焼き2017/07/14夕刊フジ詳しく見る
2017/07/05
世界の食肉消費量ランキング 日本は肉食後進国、1位は…
【肉道場入門!】「日本人はまだ肉を知らない」そんな切り口で、このところ、食肉の消費傾向について書いてきた。では、近年の消費傾向に変化はあるのだろうか。まず世界的な動向から見ると、日本の食肉消費量は圧倒的に低い。消費量全体でも少ないし、国民1人で換算するとさらに低い。数十年という単位で見れば、牛豚鶏合2017/07/05夕刊フジ詳しく見る
2017/06/30
仙台牛タン誕生の物語 米兵が持ち込んだ牛肉文化を「名物」に昇華させた商売人
【肉道場入門!】むかし牡蠣・ホヤ、いま牛タン。仙台名物について語るならこういうことになるのだろうか。1980年頃までの牛タンは、仙台名物だと全国的には認識されてはいなかった。当時は仙台市の観光課や仙台商工会議所も「仙台には冬の牡蠣、夏のホヤというように季節ごとの味覚はあるが、四季を通して楽しめる名物2017/06/30夕刊フジ詳しく見る
2017/06/20
豚肉は日本の国民食? 家計調査から見える肉食事情
【肉道場入門!】日本人にとっての牛肉食がいかに“西高東低”か、ということについて前回書いた。象徴的な例で言うと、北海道民の年間支出は7000円程度なのに対して近畿圏では約2万8000円と約4倍、一番支出の多い滋賀県大津市では3万4703円と道民の5倍近くも牛肉にお金を使っているのだ。では豚や鶏など他2017/06/20夕刊フジ詳しく見る
2017/06/14
牛肉食から日本を見ると…意外な「地方格差」が判明、食べまくっているのは関西地方
【肉道場入門!】「肉と言えば?」という問いに対する答えは、あなたが考えるほど一定ではない。例えば東日本の人なら当然のように「豚」を思い浮かべる場面でも、関西人なら「牛」、九州人は「鶏」だというシーンもあるかもしれない。全国の県庁所在地に暮らす人々の暮らし向きを調べた総務省の家計調査2016(総世帯)2017/06/14夕刊フジ詳しく見る
2017/06/06
肉でしっかり夏バテ防止!「冷」より「ぬるしゃぶ」
【肉道場入門!】気がつけば夏目前。食欲が失われ、食べられなくなると体力も落ちる。そんな負のスパイラルに陥らないための方策はただひとつ。食べることだ。それもそうめんや冷や麦のような喉越しでごまかすのではない。肉である。それも牛肉や豚肉、羊肉のようにタンパク質とビタミンB群、鉄分の豊富な肉をきっちり摂取2017/06/06夕刊フジ詳しく見る
2017/05/30
美味と安全を両立させる加熱基準「内部温度」 バーベキューの食中毒防止
【肉道場入門!】食中毒防止の三原則、「冷蔵」「加熱」「分離」のうち「冷蔵」について、前回は紹介した。肉以外の食材も含め、10℃以下の冷暗所に置くことが肝要だ。では次の「加熱」についてはどう考えたらいいのか。ずばり、ポイントはひとつ。「安全と美味しさが両立する加熱」を覚えることだ。ではどれくらいの温度2017/05/30夕刊フジ詳しく見る
2017/05/23
冷蔵管理を怠るな!バーベキューの食中毒防止 「外気温であっという間に菌増殖」
【肉道場入門!】食中毒は暖かくなるに従って件数も患者数も増える。つまり食中毒防止の三原則、「冷蔵」「加熱」「分離」のうち、調理に入るまでの「冷蔵」がいかに大切かという話だ。冬場ならクーラーボックスを使わずに済むケースもあるかもしれないが、夏場はそうはいかない。外気温であっという間に食中毒菌は増殖して2017/05/23夕刊フジ詳しく見る
2017/05/19
バーベキューでの食中毒撃退術!気をつけるべきは「分離」
【肉道場入門!】ゴールデンウイークが明け、いよいよバーベキューシーズンが本格的に到来する。それに従い、これからの季節は、O-157やカンピロバクターといった菌に由来するアウトドアでの食中毒が増えてくる時期でもある。だが、多くの食中毒は少し気をつけるだけで、防ぐことができる。たいていの食中毒事故は予防2017/05/19夕刊フジ詳しく見る
2017/05/02
ホルモン焼き実践!肉汁が流れないようにするには… 仕上がりをイメージ、数を焼く
【肉道場入門!】前回「ホルモンの焼き方」では赤身肉とホルモンの肉質の違い、それにホルモンを焼くときの加熱の仕組みについて述べた。ざっくり復習すると次の通り。・シマチョウなどの腸は多少焼きすぎても構わない。特定方向に縮んでかたくなるわけではない。・ホルモンは加熱ムラの大きい「ガスロースター×スリット入2017/05/02夕刊フジ詳しく見る
2017/04/25
ホルモンはどう焼くのが正解? 筋肉との構造の違いに注目、赤身肉とは逆だった
【肉道場入門!】前回までは「赤身肉は鉄板(もしくは太い径の網)の店で焼け」という話をしてきた。熱された接地面の熱を利用して、表面に焼き目をつけ、内部を好みの温度に温める。そのために鉄板の上に生じるエリアごとの温度差を利用する。では内臓肉、つまりホルモンはどう焼くのがいいか--。その正解にたどり着くに2017/04/25夕刊フジ詳しく見る
2017/04/19
鉄板や網上の「温度ムラ」活用で肉焼きレベルアップ 「肉の厚さ」との関係に注目
★肉道場入門!・赤身肉の焼き方(2)前回の赤身焼肉編(1)では、「焼肉で肉の表面をどう焼くか」問題をとりあげた。今回は赤身焼肉編、その(2)である。ざっくり前回の復習をすると、精肉を焼くという行為は「肉表面に焼き目をつけ、メイラード反応で香ばしい香りを立たせる」ために必要な工程だということ。そのため2017/04/19夕刊フジ詳しく見る
2017/04/15
焼肉「焼き目」がおいしさの重要な要素 香ばしさこそが醍醐味
★肉道場入門!・赤身肉の焼き方(1)焼肉店に行くと、ときどき不思議な気持ちになる。店にいるほとんどの人は「焼肉はごちそうだ」と思って鉄板や網の前に座っているはずだ。なのに、皿の上の肉をドバーッと鉄板や網にぶちまける人がいる。肉の(それも間違えた)うんちくを語り、場をうんざりさせる人もいる。必要なのは2017/04/15夕刊フジ詳しく見る
2017/04/05
豚肉のピンク論争が過熱! 加熱基準引き下げ歓迎する米国シェフ「もう何十年も旋毛虫症は確認されていない」
【肉道場入門!】「豚肉は色が茶色くなるまで、火を通しなさい」昭和生まれの人ならば、誰もがそう言われて育ったはずだ。曰く「豚には寄生虫がいるからしっかり加熱すべし」。だが昨今では、とんかつやポークソテーをピンクやロゼ色のミディアムで提供する店も増えた。海外では基準の見直しも進んでいる。2011年、アメ2017/04/05夕刊フジ詳しく見る
2017/03/28
九州で愛される鶏肉 大分はなぜ“から揚げの聖地”なのか
【肉道場入門!】「肉ブーム」と言われて久しい。だがその遥か以前から、各地域で愛されてきた肉がある。ざっくりくくれば、関西の牛肉、北海道の羊肉など。より細かくくくれば、大分県の鶏肉もそうだろう。そもそも九州の全域で、鶏肉は日常的に愛されている。先ごろ発表された、2016年の家計調査でも九州は鶏肉への支2017/03/28夕刊フジ詳しく見る
2017/03/21
無煙ロースター進化と家庭焼肉革命 ポイントはプレートの温度と脂の落とし方
【肉道場入門!】「焼肉は店か家か」。主義主張の異なる間柄では、互いに相譲れぬ争点である。その理由には味に加え、煙の問題もある。家でまともに焼肉をやると、その後しばらくの間、部屋が煙臭くなる。実際、「焼肉は店で!」派の中には煙や後始末が課題となって外食を選ぶ家庭もある。体につく煙などのダメージも最小限2017/03/21夕刊フジ詳しく見る
2017/03/15
知られざる「焼肉」歴史 客自身が網の上で焼くスタイルは戦後に定着
【肉道場入門!】躍進である。その数およそ2万軒。国内の焼肉店は、政府統計で「洋食」カテゴリーだったのが、2013年からは単一の業種として扱われるようになった。事業所数でも、ハンバーガー店の約3倍となっている。この数年の“肉ブーム”で焼肉人気もさらに加速した印象だが、現在のような客自身が網の上で焼くス2017/03/15夕刊フジ詳しく見る
2017/03/07
焼肉を科学してみる 「肉汁を閉じ込める」説は誤り…でも「おいしくなる」は本当
【肉道場入門!】テレビや雑誌はときどきウソをつく。もしかしたらこの新聞だって、結果としてそうなることはあるかもしれない。だが、どんなに信頼できそうなメディアでもウソはつく。例えば、料理番組などで見かける「ジューッ!」と焼けるステーキの姿。それとともに、「肉の表面を強火で焼いて、肉汁を閉じ込める」とい2017/03/07夕刊フジ詳しく見る
2017/02/22
日本酒との幸せな関係 肉と向き合えば新たな組み合わせが見えてくる
【肉道場入門!】「肉に合わせる酒は?」という問いにあなたは何と答えるだろうか。酒文化研究所が昨年11月行った「肉に合う酒」の調査では「焼肉やステーキなどに合う酒類」としてビールが全体の72%、赤ワインが70%を占めた。他の酒を見ると、焼酎(水割・お湯割)、ウイスキー・ハイボールが3割を切り、チューハ2017/02/22夕刊フジ詳しく見る
2017/02/21
ソーセージって、なに? 日本では「太さ」で決まる、ドイツでは約1500種類
【肉道場入門!】食肉加工品の本場といえば、なんと言ってもドイツである。最近ではフランス語で、食肉加工品を意味する「シャルキュトリ」という言葉も浸透してきたが、ドイツには地名を冠したソーセージも多い。もっとも、本場の「フランクフルター」は日本の「フランクフルトソーセージ」とはまったく異なる基準で作られ2017/02/21夕刊フジ詳しく見る
2017/02/07
とんかつはなぜ愛される? 激戦区・高田馬場で常識覆す店が次々開店の理由
【肉道場入門!】東京のとんかつ界に新風が吹いている。少し前までは「名店」といえば、明治38年創業の上野「ぽん多本家」、昭和2年創業、銀座「梅林」、昭和14年創業の目黒「とんき」などの老舗が圧倒的な支持を集めてきた。ところが、この10年ほどできた店が次々とその常識を覆している。その象徴的なエリアが高田2017/02/07夕刊フジ詳しく見る
2017/01/31
シューマイは謎だらけ メジャーな餃子に比べ…人気格差のウラに戦後事情も
【肉道場入門!】食卓の上には常に謎がある。例えば、「なぜ日本の家庭では餃子を作るのに、シューマイ(焼売)を作らないのか」問題などもそのひとつだ。家庭で餃子パーティーは開催されても、シューマイパーティーは行われない。乱暴に言うならば、餃子はメジャー。比較するとシューマイはマイナーだ。日本における家庭料2017/01/31夕刊フジ詳しく見る
2017/01/24
「薬」として生き延びた肉食 江戸中期の伝記には「犬は最上」の記述も
【肉道場入門!】西暦646年の大化の改新の詔以降、明治維新の声を聞くまで国内での肉食は「表向き」禁じられていた。とりわけ江戸時代は五代将軍徳川綱吉の「生類憐れみの令」が発せられたこともあり、肉食禁止時代という印象が強い。では実際はどうかというと、時期や地方によっては肉を食べていたという記述がある。例2017/01/24夕刊フジ詳しく見る
2017/01/17
「量を増やせ」「だが質も担保しろ」…和牛生産者へ矛盾するリクエスト 「正しく」付き合うには…
【肉道場入門!】この数年の国内の肉ブームは明治の文明開化以来の長期に渡り、大きなトレンドとなった。その傾向は2017年も同様だろう。もっとも牛肉、とりわけ和牛はますます高根の花になるはずだ。この数年、出荷頭数は前年同月比を割り込み続けている。枝肉の卸売価格やそもそもの子牛の価格も高騰し続けている。和2017/01/17夕刊フジ詳しく見る
2017/01/04
2016肉ブームを振り返る 国内組は「人気店の集中」現象も
【肉道場入門!】この数年、加速する一方の肉ブーム。2016年もまた一段と盛り上がりを見せた。この1年の肉事情を振り返っておきたい。まず一昨年から昨年にかけてのブームとなったのは、「ハンバーガー」だった。海外から「シェイクシャック」「カールスジュニア」といった目新しいグルメバーガーが日本に上陸。既存の2017/01/04夕刊フジ詳しく見る
2016/12/20
丸鶏をおいしく食べる!電子レンジはダメ クリスマス前に覚えたいチキンの温め方
【肉道場入門!】日本のクリスマスと言えばチキンである。今年は例年にも増して、丸鶏(まるどり)の人気が高くなりそうだ。都内近郊にも、専用のロティサリーオーブンを備えた専門店が増えている。丸鶏を焼くロティサリーチキン専門店では「昨年はクリスマスに向け、200羽分の丸鶏を用意しましたが、今年は300羽分を2016/12/20夕刊フジ詳しく見る
2016/12/15
肉じゃがは誰の味? 東郷平八郎発案説は都市伝説とも
【肉道場入門!】「肉×おふくろの味」と言えば「肉じゃが」の名が真っ先に上がる。その起源をたどると、たいてい東郷平八郎説に行き着く。曰く、「明治初期にイギリスのポーツマスに留学していた東郷平八郎が留学先で食べたビーフシチューを気に入り、日本へ帰国後、海軍の料理長に再現を命じた。しかし料理長は、メニュー2016/12/15夕刊フジ詳しく見る
2016/12/07
肉ブーム盛り上げる「ソース革命」 “卵黄ダレ”や粒マスタード…脇役の存在感
【肉道場入門!】「此頃都ニハヤル物」と言えば室町時代の二条河原の落書だが、いつの時代も、都に流行るものはブームをけん引する。そして近年の肉ブームを盛り上げる脇役として存在感を増しているのが「ソース」である。とりわけ、すき焼き用の割り下と卵黄を合わせた「卵黄割り下ダレ」の躍進は目覚ましい。ここ数年、焼2016/12/07夕刊フジ詳しく見る
2016/12/06
福沢諭吉も小野小町も“肉食”だった 遙か昔から日本人は牛肉を食べていた
【肉道場入門!】日本では、明治の文明開化まで肉食は長く禁じられていた。そこに風穴を開けたのは誰あろう、慶応大学の創始者でもある福沢諭吉だった。牛肉食は明治に入ると大々的に奨励されるようになるが、それ以前は表向きには禁じられていた。ところが福沢は幕末の安政4(1857)年頃の時点で、大阪の牛鍋屋に繰り2016/12/06夕刊フジ詳しく見る
2016/12/01
「冷凍メンチ」の落とし穴、食中毒の原因は… 肉道場入門!
先月、神奈川県の食品会社が販売した冷凍メンチカツで食中毒が起きた。原因となったのは腸管出血性大腸菌「O157」。感染すると激しい腹痛を伴った下痢を起こすだけでなく、溶血性尿毒症症候群や、けいれん・意識障害を伴う脳症を引き起こすことも。最悪の場合、死亡に至る可能性もある。そもそもO157は、牛などの腸2016/12/01夕刊フジ詳しく見る
2016/11/28
人気の「熟成肉」その正体は? 肉道場入門!
ここ数年「熟成肉」が人気を呼んでいる。一流レストランはもちろん、チェーン店や牛丼店などあちらこちらで「熟成肉!」という看板を掲げて集客に余念がない。しかしこの表現には、少しおかしなところがある。というのも、外食、内食問わず、現代日本人の口に入る肉はほぼすべて「熟成肉」と言っていいからだ。例えば、和牛2016/11/28夕刊フジ詳しく見る