、成田空港から出発した。中段突きを得意技とするが、銅メダルだった１月下旬の第１戦パリ大会で相手のマークにあっていることを痛感した。以来、攻撃の引き出しを増やそうと、蹴り技や上段突きを磨いてきた。「春の色に変えてみました」と髪を明るい色に染めて心機一転。６８キロ超級の世界女王は「金メダルを取らないとい

った。決勝では得意の中段突きを決めて、１―０で逃げ切った。両腕を突き上げ、涙で顔をくしゃくしゃにした植草は「今日は調子がよくなかった。仲間やコーチが支えてくれたので優勝できました」と声を詰まらせた。１０月の世界選手権６８キロ超級で初優勝。これが重圧になった。「世界チャンピオンと前年度チャンピオンは思