角栄流
2019/05/30
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】女優・宮城まり子に果たした「約束」
★究極の人心収攬術(10)本連載も、今回がいよいよ最終回となる。女優の宮城まり子が、障害を持つ子供たちの養護施設「ねむの木学園」を、静岡県掛川市に設立したのは1968(昭和43)年である。ハンディキャップを抱える子供にも「教育を受ける権利」があるとして、当時の厚生省の認可を取り、12人の子供たちで学2019/05/30夕刊フジ詳しく見る
2019/05/23
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】「なぜ、若いのに自民党なんだ」 私心を感じさせなかった幹事長時代の野党工作
★究極の人心収攬術(9)田中角栄は自民党を背負った人物ではあったが、政治への取り組み方は「革新政治家」と言ってよかった。あらゆる格差・差別の是正を夢見た“人間平等主義”が根底にあった。幹事長時代、自民党から国政に出たいとする若者に、こう言ったことがある。「なぜ、若いのに自民党なんだ。自民党だって十全2019/05/23夕刊フジ詳しく見る
2019/05/04
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】「誠心誠意」の真骨頂は、手紙だけにとどまらず… 橋本龍太郎が流した涙
★究極の人心収攬術(6)前回の続きである。橋本龍太郎(のちに首相)にとって、1969年12月の総選挙は3回目だったが、公示後の情勢は芳しいものではなかった。有能な橋本は、国会や自民党政調の仕事にしばられ、なかなか地元(中選挙区時代の岡山2区)に帰れなかったのが、苦戦の原因だった。このままでは落選だ。2019/05/04夕刊フジ詳しく見る
2019/04/04
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】「クヨクヨせんで、一杯やったらどうだ」外務官僚も懐柔、田中シンパが急増
★究極の人心収攬術(2)田中角栄の判断、決断力の的確さは、誰もが一目置いたものであった。こうしたなかで、部下である官僚も度々、窮地を救われ、上司としての田中に信頼感を高めていったのだった。好例が2つある。いずれも、日中国交正常化交渉の最中の話である。正常化交渉は“出たとこ勝負”の綱渡り交渉の趣があっサンフランシスコ平和条約 上司 人心収攬術 信頼感 外務官僚 官僚 実務者レベル 日中国交正常化交渉 日中間 条約局長 正常化交渉 決断力 田中 田中シンパ 田中角栄 綱渡り交渉 角栄流 部下 高島益郎2019/04/04夕刊フジ詳しく見る
2019/03/14
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】部下の力量を見誤らない「眼力」
★「親分力」の磨き方(8)上司として、たとえ気に入らぬ部下、周囲の人物であっても、その力量を冷静、正当に評価できる「眼力」があるかという話である。田中角栄は後年、自らの権力温存のためもあり、竹下登、中曽根康弘の2人には警戒心を崩さなかった。しかし、ひそかに、その力量は高く評価していた。そのうえで、時2019/03/14夕刊フジ詳しく見る
2019/03/07
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】同じ選挙区の宿敵に“黙って”援助金… 角栄氏の「ひけらかさない」魅力
★「親分力」の磨き方(7)リーダー、上司の欠かせない「親分力」の1つに、ダンディズムということがある。スマートな立ち居振る舞い、生きる姿勢を指すもののようだが、筆者は「ひけらかさない」魅力も、ダンディズムの大きな要因ではないかとみている。その意味では、田中角栄のとりわけカネの切り方は、ダンディズムに2019/03/07夕刊フジ詳しく見る
2019/02/16
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】部下人事“損失補填”の不可欠
★「親分力」の磨き方(4)ビジネスマンなど組織に所属する人間にとって、人事は少なからず関心事である。栄転となればヤル気も出るが、逆なら不満と目をかけてくれない上司への“恨み節”を引きずることになる。ために、上司は部下の人事に、常に神経を使うべしということである。田中角栄は首相時代、こんな話を残してい2019/02/16夕刊フジ詳しく見る
2019/02/08
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】“詫び状”で「うるさ型」を感心させた
★「親分力」の磨き方(3)前回に続く、部下、周囲から慕われる「親分力」としての要諦、素直さについてである。時に、部下の指摘が図星なら聞く耳を持てるか、自らの過ぎた言動に気がついた場合、速やかに詫(わ)びることができるか。「強いばかりが男じゃない」ということだ。こうした素直さは、その上司の器の大きさ、2019/02/08夕刊フジ詳しく見る
2019/01/24
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】葬祭行事で見せつけた「親分力」
★「親分力」の磨き方(1)田中角栄の人との接し方の基本は、まず相手への先入観、敵対意識というものを捨ててかかるということだった。「来る者は拒まず、去る者は追わず」である。ために、各界、各層、政治的対立者もまた、多く田中のもとに“相談”に訪れたのであった。田中自身の言葉がある。「私が最も大切にしている2019/01/24夕刊フジ詳しく見る
2019/01/18
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】力強く握り“先制”…意外に大きい「握手の効用」
★交渉術の極意(9)相撲の立ち合いと交渉事の入り口は、その成否においてよく似ている。相撲で立ち遅れれば、土俵際にズルズルというケースが多い。双葉山の相手の立ち合いを見て立つという「後の先(ごのせん)」などは、よほどの達人以外は通用しない。交渉事も相手に機先を制されると、話の主導権を挽回することは、な2019/01/18夕刊フジ詳しく見る
2019/01/10
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】「ノー」と言える勇気を見直せ! 北方領土返還交渉、断固拒絶で共同声明に「領土」の文言
★交渉術の極意(8)部下にとって一番困る上司とは、判断を仰いでも「イエス」「ノー」が明確に返ってこない人物である。人にゲタを預けることで、自己保身が透けて見えるということである。田中角栄は陳情や、私事の頼まれ事で、曖昧な返事は一切なく、受けられるものはイエス、どう判断しても無理なものはノーと、常に即2019/01/10夕刊フジ詳しく見る
2018/12/06
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】「どうだ、興銀で200億出さんか」 『山一危機』に2枚目カードの“裏芸”
★交渉術の極意(4)昭和40(1965)年の「山一証券」倒産危機は、国民生活、景気に多大な影響を与えかねなかった。大蔵大臣の田中角栄による救済措置過程にみられた交渉術の凄み、そのテクニックは卓抜していた。田中の最終的な落とし所は、日本銀行による山一への特別融資、すなわち「日銀特融」にあった。田中はま2018/12/06夕刊フジ詳しく見る
2018/11/02
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】“一石五鳥”の利に替えた「只見川騒動」
★「抜け道」伝授能力(5)只見川(ただみがわ)。福島県と群馬県の県境にある尾瀬沼を水源として、まず新潟県に流れ、さらに福島県へ蛇行した後、再び新潟県に戻って阿賀野川に合流、日本海に注ぐ。作家、三島由紀夫の『沈める滝』に登場する、今なら紅葉真っ盛りの渓谷美豊かな名川の1つである。ここで戦後間もなく、と2018/11/02夕刊フジ詳しく見る
2018/10/18
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】税制第1課長を救った「獣道」 本当に困った相手には敵味方問わず…
★「抜け道」伝授能力(3)部下、自分の親しい人間が行き詰まった。ニッチもサッチもいかず、もはやお手上げだ。それを見て何ができるか。田中角栄が打つ「抜け道」は、時にリスクも伴う「獣道(けものみち)」であった。「獣道」とは、山や森で、サルやシカ、イノシシなどの動物が通ることで、自然につけられた道だ。人が2018/10/18夕刊フジ詳しく見る
2018/10/11
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】「なぜ、税金のムダなのか」 田中角栄が『俯瞰的視線』で解決した本四架橋問題
★「抜け道」伝授能力(2)田中角栄の発想には、常に物事を俯瞰(ふかん)的に見るということがあった。思い切って視野を広げてみるということである。例えば、議論が沸騰して行方が見えぬ場合、議論の軸からちょっと離れ、全体像をもう一度見直してみる。行き詰まった議論の突破口も見えてくることがあるのだ。この“手”2018/10/11夕刊フジ詳しく見る
2018/10/03
【部下がついてくる!「角栄流」上司の心得】「よしっ、私が処理してやる!」田中角栄氏が東京タワー建設で見せた“手法”とは?
★「抜け道」伝授能力(1)田中角栄は昭和32(1957)年7月、戦後初の30代(39歳)で郵政相として初入閣を果たした。それまで「郵政」に縁はなかったが、のみ込みの早さと行動力、決断力は天下一品。加えて、部下や周囲がニッチもサッチもいかなくなったとき、「抜け道」まで伝授した。郵政官僚たちに、一目も二2018/10/03夕刊フジ詳しく見る